営業マンにとっては、簿記などの会計取得を資格しても意味ないよね。 経理部でもないのにどうして簿記を取得する必要があるかわからない。
こういった疑問に対して、実体験を踏まえてお答えします。
30代後半に営業マンでありながら日商簿記2級、1級、そして米国公認会計士USCPAに合格。
その後、メーカーから総合商社、外資系企業への転職でキャリアを重ね、今はマーケティングの仕事をしています。その間、年収は倍増し1,300万円を超えました。
結論 簿記こそ経済を支える根本技術。 営業マンにとって日常業務やキャリアアップだけではなく日常生活にも大きな武器になります。 今こそ、人生を変えたいという意思と行動が必要です。
ぼくは、営業担当でありながら2012年に日商簿記1級を取得しました。
毎日3−4時間の勉強用を1年間ほど続けて合格したのですが、本当に苦労した甲斐があったと感じています。
それまでは会社の不平不満をいうだけのサラリーマンでしたが、資格勉強という行動が人生を変えてくれました。
考えるだけでは何も始まりません。行動することで変化が始まるのです。
この記事が、皆さんの行動を少しでも後押しするきっかけになれば嬉しいです。
資産形成に役立つ
貸借対照表(バランスシート)は皆さんご存知でしょうか?
左に資産、右に負債と純資産を表記した表のことです。
この表を使うと、会社や個人の資産状況を一眼で理解することができるようになります。
お金を増やすためにはいかに左側の資産に優良な株や投資信託を積み上げることが重要かがわかりますね。
さらに、資産(株や投資信託)の増加をスピードアップさせるためには”ピケティの法則”を理解しておく必要があります。
つまり、資産から生まれる収益は、経済成長率(労働から生まれる収益)を絶えずうわまり続けるという法則です。
【第二回】お金についてのリベラルアーツ 貯金だけではお金は増えない?
簿記は、このようなお金についてのリベラルアーツを確実に高めてくれます。
副業に有利になる
最近の資産形成の王道といえば副業ですよね。
この副業での注意点が確定申告の必要性です。
これを怠っていると、罰金を支払うことになったりします。
そのようなことが起こらないように、しっかりと帳簿をつけるスキルを身につけておきましょう。
『減価償却費』、『消費税』の計算など、”簿記3級スキル”を備えることで可能になります。
転職に有利になりました。
役員の方が履歴を見て一言、“日商簿記1級を持っているとは、すごいね。”
確実に評価されていることを確信した瞬間です。
日商簿記1級は、大企業の経理担当ですらなかなか取得できない難関資格なので安心感も抜群です。
総合商社は、トレーディングで稼いでいるイメージを持たれている方も多いかもしれません。
しかしながら、昨今は時代にあったビジネスへの投資・融資からの収益が大部分です。
一昔前はエネルギー開発、数年前からは生活関連産業のM&Aが盛んに行われてきました。
これからの産業はA Iやビッグデータでしょうか?
未来を読むことは難しいですが、事業投資を収益の柱にしていくことはしばらく続くでしょう。
簿記の知識が投資案件の実行・管理に最強の武器になることは変わりありません。
会社の仕事がスムーズになる
かつてバリバリの営業マンだったぼくは、全く会計についての知識がありませんでした。
しかしながら、会計の知識をつけてからは多くの場面で社内での業務が驚くほどスムーズになってきたと感じています。
原価計算を理解できるようになる。
自分が担当する商品や顧客、市場の売上、売上原価、売上総利益、経費、営業利益を答えられますか?
優秀な営業マンは、これらの数字を絶えず管理できています。
しかし、売上原価・原価計算だけは、よくわからないという人が多いのではないでしょうか。
この記事を読んでいる皆さんの中にも原価計算を理解できずに悶々とした日々を送っている人が必ずいるかと思います。
実際に簿記を勉強する前のぼくがそうでした。
しかし、簿記を取得してからは違います。
ぶっちゃけ、イイことずくめです。
ポイント
特に”3”の効果は格別です。
部署内外で利益が出ますので、さらに社内の協力者を増やすことができます!
財務諸表を使って予算を作成できるようになる。
実は、ぼくがバリバリの営業マンだった頃、営業成績をあげていれば出世間違いなし、仕事も順調に進めることができると考えていました。
しかし、営業成績を上げて中間管理職になると組織全体の数字責任を負うようになります。
組織を動かすためには、経営資源が必要です。
一方、経営者から経営資源“ヒト・カネ・モノ”を預かるためには、裏付けとなる予算を数字で示す必要があります。
では、経営者を説得することができる数字はなんでしょうか?
それは、損益計算書・貸借対照表・キャッシュフローです。
特にキャッシュフローは損益計算書だけ理解できても作成することはできません。
貸借対照表と損益計算書の関係を理解することができて初めて作成することができます。
また、設備投資や新規プロジェクトなどの投資・融資獲得の判断をする鍵となる数字もキャッシュフローです。
会社を大きくするためには新たな投資や融資を実行するかどうかを意思決定する場面が度々訪れます。
この意思決定に欠かせない考え方がキャッシュフローです。
仕事だけではなくプライベートでも強力な武器になりますよ。
まとめ
今回は、簿記を取得して良かったことについてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
ぼくの場合は、会計が好きになってしまったので、日商簿記1級や米国公認会計士USCPAまで取得してしまいました。
しかし、実務的には日商簿記2級レベルがあれば、今回紹介したような経験を得られると思います。
独学で十分に合格も可能な資格です。
おすすめの書籍も紹介していますので、よろしければどうぞ。
もちろん、速攻で合格したい方は、オンラインで資格予備校に通うことも選択肢です。
SNS口コミやオリコン顧客満足度ランキングを見ると以下のような講座がありますね。
実際にテキストを見たところ、甲乙つけ難いですがランキング形式でご紹介します。
参考にしていただけると嬉しいです。
TAC日商簿記独学道場
大手TAC出版の通信講座です。
ポイント
『教科書コース』と『スッキリコース』があります。
基礎からしっかり学びたい人は『教科書コース』
時間がなくて要点のみを学びたい人は『スッキリコース』がおすすめです。
クレアール
ぼくが1級合格で唯一使った予備校です。
指導熱心で引き込まれる講義でした。
Webでいつでもどこでも講義を聞くことができます。
1年間保証制度あり。目標検定月プラス1年間の保証です。
インターネットが接続することできる場所であれば、Windows, Mac, スマホでも講義を聞くことができます。
忙しい社会人にぴったりではないでしょうか。
ネットスクール
簿記1級合格の時に、ネットスクールのテキストを使っていました。
今でも、わからない会計処理があると見直すほど重宝しています。
口コミ、顧客満足度ランキングで高い評価
テキストがとにかくわかりやすい!
教科書の監修までしている桑原先生の講義が聞ける!
特徴的なのは、オンデマンドでの講義。
リアルタイムでチャットしながら講義を受けるので、講師に直接質問をすることができます。
今回新たに始まるネット試験(CBT試験)対策コースもあります。