転職面接を何度も受けているけれど、なかなか通過できない。落ちる理由がよくわからない。 入りたい企業があるので対策を教えて欲しい。
こう言った疑問にお答えします。
外資系企業で管理職をしています。
管理職となってから中途採用者の面接をする機会が増えてきました。
残念ながら、採用する方よりもお断りする方の方が多いのですが、縁がないと感じる方々には共通点が見えてきたので共有したいと思います。
同じような理由でお断りしているので、この記事を読んでいる皆さんには、次回の面接で対策を立てるときの参考にしてもらえるとうれしいです。
結論
やる気を伝えるなんてどうやったらいい?
入社後のイメージなんてよくわからない・・
という心の叫びが聞こえてきそうです。
具体的にどうしたらよいのか、実経験を踏まえて説明していきます。
この記事の内容
転職面接のキーパーソンは誰?
みなさんは、転職面接のキーパーソンは誰だと思いますか?
人事部長?それとも社長でしょうか?
残念ながらいずれも違います。
それではいったい誰なのか?
ズバリ、採用希望部署の担当者と所属長です。
面接は自分という商品を、「理解してもらい」、「いくらで」、買ってもらうか営業する場です。
営業のターゲットが「採用希望部署の担当者と所属長」であることを理解すれば、面接対策の効果が絶対的に変わってきます。
転職面接は以下の流れで進んでいくことが一般的です。
企業や部署によっても異なりますが、だいたいこんな感じです。
転職面接の流れ
最終面接で落されるという人は、あまりいないと思います。
だいたいが一次から三次面接の間でしょう。
では、誰が落としているのか?
注意ポイント 繰り返しますが、答えは、”採用希望部署の担当者と所属長”です。 彼らが転職面接のキーパーソンになります。
ぶっちゃけ、ぼく自身が担当部署の責任者なので間違いありません。
- 人事判断で落されるような人は、そもそも転職エージェントのスクリーニングで落されています。
- 役員の時間は会社にとって最も貴重な資源です。人事部や担当部署にって、役員に合わせてから落選するような人材は最終面接に進めさせるわけにはいきません。
徹底的に人物をみてから役員面接を設定しますので、役員面接まで進んだ場合はほぼ合格が決まっているわけです。
役員面接で落ちるケースは、同レベルの候補者が複数いる場合です。役員の好みや運もあるので、それほど落ち込まなくとも良いです。
担当部署の面接官は採用者に何を求めているでしょう?
もちろん必要十分な経験と能力であることはいうまでもありません。
しかしながら、これらは応募書類を見ればだいたいわかります。
ぶっちゃけ、必要とする経験と能力を完璧に備えた人間は100%いませんね。
経験も能力も不十分とわかっていて書類選考を通過させて、面接に来てもらっているわけです。
それにも関わらず、不合格になる人たちは、これまでの経験を雄弁に語ります。
そりゃ、ちゃんと話を聞きますよ。応募書類に嘘がある場合もありますからね。
しかし、本当に聞きたいことは”経験”でも”能力”でもありません。
面接官が本当に聞きたいことは?
ポイント
つまり将来についてです。入社後の仕事について語って欲しいのです。
そのために、面接官は以下のような質問をします。
落選した方々のガッカリな回答例とその理由も載せておきます。
Q:当社を志望したきっかけはなんですか? A:御社の商品・サービスが好きだからです。 ガッカリ理由: 志望理由が浅い。 志望理由に対しての答えは、”会社に入って自身が実現したいこと”、”会社に入って何をしたいか?”であるべきです。
Q:入社後のキャリアプランをどのように考えていますか? A:将来はマネジメント職を希望しています。 ガッカリ理由: 中途採用には現場即戦力を期待しています。聞かれていることは具体的なプランです。 直近の目標、次に長期的目標を示し、その目標に対して具体的に何をするのかを答えるべきです。
Q:これまでに経験がない営業職になりますが、営業職についてどのように考えていますか?現職では営業職の方とどのような話をしますか? A:営業についてはわかりません。営業職と話をしたこともありませんが、これから頑張ります。御社で学びたいと思います。 ガッカリ理由: 完全に受け身の回答。もちろん、教えることは教えるが、中途採用者には即戦力と当時に新しいアイデアを期待しています。 そもそも、自分が応募する職種について事前に勉強していないことはガッカリこの上ない。
Q:当社にもあなたと同じ大学の卒業生がいます。ご存知ですか? A:知りません。 ガッカリ理由: 入るつもりあるのか?会社に入る気があれば調査をするのでは?
Q:この業務で一番大変だと思うことはなんだと思いますか? A:経験がないのでわかりません。御社で研修があると思うので、教えてください。 ガッカリ理由: 謙虚さと誠実さは伝わるが、これから働こうとする業務について少しぐらい調べておくのでは? 仕事は未経験の連続、受け身の答えでは大きな成長は見込めなそう。
面接前にこれだけは準備しておくべき
ガッカリな解答例と理由をご覧になっていかがでしょうか?
共通していることは、事前に調べれば当然にわかることを準備されていないということです。
こういった質問に答えられないということは”やる気”を疑われます。
なぜ準備だ重要か?
担当者はやる気満々で面接に臨んでいます!
人はビジネスにおける最大の資産であり武器です。
担当者は、ビジネス成功のため、新たに一緒に仕事をするメンバーを探しているのですから、”やる気満々”で面接に臨んでいます。
事前に選考書類を読み込み、応募者のSNSや勤め先についての情報は可能な限り収集しています。
あなたは交際相手を探すとき、真剣にその人のことを知りたいと思いますよね?
逆に相手があなたについて知ろうとしていないと分かったときは?
無関心だと思ってガッカリするでしょう。
面接も交際相手を探すことと一緒です。本気のやる気を見せなければなりません。
やる気をみせるためには、事前準備が何より重要です。
少なくとも以下の準備はしておきましょう。
転職エージェントを通じて確認すること
募集要項だけではなく、より詳細に仕事内容をイメージできるように以下を確認することは当然です。
会社概要
- 社長名・社長の経歴
- 売上・利益
- 主力商品・サービス
- 主要拠点
- 主要顧客・サプライヤー
- 直近の課題・ニュース
部門概要
- 業務内容
- 人数・メンバー役割分担
- その他会社概要と同様の内容
- 使っているシステム(エクセル中心は要注意。業務が非効率な可能性あり。)
業務内容
- 具体的な仕事内容、直面している課題
- 商品・サービスの内容、ポートフォリオ
- 新規案件か既存案件か?
- 顧客はだれか?
- 業務は分担されているのか?それとも業務を掛け持ちしているのか?
これらの情報を集めたうえで、以下のような質問に対する答えを準備しましょう。
- これまでの経験から学んだこと。どのようにして経験をその会社に活かすことができるのか?
- その会社に入って具体的に何をしたいのか?
- 何ができるのか?
- どうやって貢献できるのか?
- 営業であれば、商品・サービスをどのように売上につなげるのか?
面接では志望動機や長期的なキャリアなども聞かれますが、結局のところ上記の質問に対する答えをしっかり固めておけば答えられる内容です。
Good Luck!