みなさん、こんにちは、トシです。米国公認会計士になって10年、商社で事業開発をしています。
皆さんは、数ある資格の中で、年収アップするためには、結局どの資格を取得すればいいんだ???と悩んだことはありませんか?
私は、簿記3、2、1級、米国公認会計士、TOEIC800点(中途半端・・・)、そして保険仲介人の資格なども取得し、いっときは資格マニアになろうかなと考えたこともありました。
ただ、そのような道を選ばなかったのは、これらの資格を取ることでかなりやりたい仕事ができるようになってきたかな。と手応えを感じたことが理由にある気がします。中でも簿記は、多くの場面でキャリアップに繋がった資格です。
今回は、私がビジネスの世界で不可欠と断言している「簿記」に焦点を当て、私たちのキャリア、特に収入アップに影響を与えるかを掘り下げていきます。
題して、「この資格がビジネスの第一歩:キャリアアップのための必須スキルをマスター」です。
簿記資格が単なる「資格」でなく、実際にあなたのキャリアをどのように飛躍させるか、私の経験を交えながら解説していきます。
私が最初に簿記2級を取得したのは、10年以上前・・・・
その決断が今の私を作り、専門性を高め、より多くのドアを開く鍵となりました。
年収は簿記を勉強し始めた頃600万円程度でしたが、資格取得後の転職で1,000万円を超え、その後すぐに昇進により1,200万円を超えています。
このブログを通じて、簿記資格がなぜビジネス世界でこれほど価値があるのか、そしてどうすればこの資格を活用して収入を増やすことができるのか、できるだけ皆さんと共有できればと思います。
目次
簿記資格とは?
唐突ですが、「複式簿記は人類最大の発明の一つ」と称えたのは、かの有名なアインシュタインです。
彼が生きていた1494年にイタリア人によって体系づけられました。
それより前にも帳簿をつける方法はありましたが、複式簿記の登場によって会計記録を正確にしかも分析しやすいように発展することができるようになったのです。
その後、産業革命を得て現在。
日本での簿記能力を証明するための資格は、日商簿記の3級から1級が代表的です。
他にも簿記資格はありますが、あまりにマイナーなので、資格取得してもなかなか価値を認めてもらえないかもしれません・・・。
取得している人、すみません。間違えていたらコメントで教えてくださいね。
簿記は単なる記録ではありません。
利益管理、コスト削減、財務分析など、企業運営の各段階で正確に現状把握をした上で、戦略的意思決定の支援が可能となっています。
日商簿記レベル別ガイド
最初に3級から1級の違いを簡単に説明しますね。
3級は簿記の基礎知識、2級は小規模な経理が担当できる中級レベルです。そして1級では大会社の経理部長を務めるレベルの知識があることを証明できます。
このレベルの難易度は、段階的に上がっていくいうより、指数関数的です。
2級と1級の間には、3級と2級の間とは比較にならない壁があります。
簿記1級は、税理士・会計士資格を目指す人の登竜門。ここで多くの強者が振るい落とされ、会計職への道を断念します。
ただ、コンサルタントや営業管理、事業開発レベルであれば、簿記2級の知識があれば十分。
それでは、レベル別にその概要を説明しますね。
日商簿記3級 - 初心者向けの入門レベル
日商簿記3級は、簿記の基本を学ぶ最初のステップです。
このレベルでは、複式簿記の基礎、仕訳、元帳の記入方法など、基本的な知識が問われます。
日商簿記3級を取得するだけでも、会社の損益や月次データなどについての理解が格段に変わります。
個人的には社会人になったら一年目で取得しておいてほしい資格ですね。
ちなみに総合商社では日商簿記3級は昇進の必須条件!
日商簿記2級 - 中級者向けのスキルアップ
日商簿記2級は、より複雑な会計処理の理解を深めるレベルです。
この資格では、固定資産の処理、費用の計上、損益計算書や貸借対照表の作成など、企業の会計に必要な基本的な知識が試されます。
3級との大きな違いの一つが工業簿記が独立して試験科目になっていることです。
製造業における原価計算や製品コストの管理など、具体的なかつ実践的な会計処理を学びます。このレベルをマスターすることで、原材料、労働、製造間接費のコストを正確に計算し、コスト削減のための分析を行う能力が向上します。企業収益性の向上に直接貢献できるようになるでしょう。
また、日商簿記2級を持つことで、経理職や会計職でのキャリアオプションが広がり、財務報告や税務申告の業務をより効率的に、そして自信を持って行うことができるようになります。
企業の財務諸表を理解する必要があるコンサルや営業管理、事業開発にも簿記2級は間違いなく役に立ちます。
管理職以上を目指す方は必須科目ですね。
誤解を恐れずに言えば、簿記2級レベルの会計知識のない管理職は会社の生産性を下げていると自覚してほしいものです。
会社の部門長になったにも関わらず、相変わらず営業利益程度までしか理解できず、ROEやNPVなどと知ったかぶりをしている同世代の諸兄。
今からでも遅くはありません。簿記2級までは必ず取りましょう。
日商簿記1級 - 上級者向けのプロフェッショナルスキル
最高峰の会計知識を証明する資格、それが日商簿記1級です。
企業の財務分析、コスト管理、予算策定など、プロとしての会計業務に必要な知識が要求されます。
この資格を取得することで、大企業での経理部長や財務管理者としての地位を確立し、高い責任を担うことが可能になります。
また、日商簿記1級は、経理・財務の専門職以外でも、ビジネスの戦略的な意思決定を支える深い洞察と広範な知識を証明することができます。
もちろん、破壊力は抜群。
コンサルや総合商社など、彼らは儲ける仕組みを作るため、日商簿記1級レベルの知識を求められる業務をしているにも関わらず、そのような人員はなかなか見つかりません。
難関就職先を目指している方、思い切って日商簿記1級を目指しましょう。
簿記資格の学習方法とおすすめ教材
それでは、どのように勉強することが簿記資格取得の近道でしょうか。
大まかに資格勉強には、自主学習と予備校があります。
自主学習による勉強
簿記資格を自力で取得するには、計画的な学習スケジュールが必須。
まずは基礎からしっかりと学び、徐々に応用へと進むようにしましょう。
人によっては簿記3級を飛ばして2級からの勉強をする人もいますが、私はお勧めしません。
簿記3級を学ぶことで基本をしっかりと固めることができるからです。例えば、言葉の定義。
複式簿記や科目、費用とコストの違い、皆さんは即答できるでしょうか?
このように、実はわかっているようでわかっていない会計に関する言葉は意外とあるものです。
しっかり基礎を固めてから応用を学ぶようにしましょう。
オススメテキスト
通常であれば、ランキング形式で選択肢を出すところですが、ネットスクールの参考書・問題集一択で間違いありません!
今も昔もダントツにわかりやすいです。
仮に売り切れの場合、次にオススメの書籍はTACでしょう。
言わずと知れた大手予備校の書籍ですが、TACの書籍はネットスクールとどこか似ていますね。
自主学習する方は、是非ともネットスクールかTACから選ぶようにしてください。
2級までは間違いなく過去問等を解く必要もなく、合格することができます。
では、1級はどうでしょう。
こちらも、ネットスクールかTACで十分です。
ただし、問題集については、予想問題などもやり込むことをお勧めします。
ネットスクールは会員登録すると最大で15%オフで購入できます!
TACもネットスクールもテキストはアマゾンや楽天で購入できます。
TACの書籍は”スッキリ”シリーズがお勧めですよ。
スッキリわかる 日商簿記3級 第14版 [簿記検定 Webアプリ仕訳猛特訓+模擬試験プログラム+解き方講義動画&ワンポイントWeb解説](TAC出版) (スッキリわかるシリーズ)
ゴールを最初に見据えることは、勉強の基本です。最初に本番レベルの問題を通読してからテキストで勉強すると効果的です。
日商簿記 2024年度試験をあてるTAC予想模試+解き方テキスト 日商簿記3級(4月~8月試験対応) [予想問題 統一試験 4回分+ネット試験 5回分](TAC出版)
オンライン講座や学校での勉強
独学が難しいと感じる場合は、オンライン講座や専門学校のクラスが効果的です。これらのプログラムでは、経験豊かな講師から直接指導を受けることができ、疑問点もリアルタイムで解消できます。特におすすめのオンラインプラットフォームが「ネットスクール」で、日商簿記の各級対策コースが豊富に用意されています。
私はネットスクールの参考書と問題集で2級から1級を勉強したのですが、非常にシンプルにわかりやすくまとめられていたので、合格してからもわからないことがあるとネットスクールの参考書をめくっています。
ただ、2級から開始する連結会計などは非常に難しく、独学はかなり無理があったと反省しています。
その点、わからない箇所があった際にすぐに質問することができるネットスクール講座はオススメですね。
時間をかけてわからない問題を悩むより、多少の費用を払ってでも即問題をクリアすることを優先しましょう。
もちろん、通学が可能であれば、TACのような専門学校もお勧めです。わからない箇所があるとき、わかるようになるまで先生に教えてもらうことができます。短期間で合格したい方、3ヶ月以上の勉強期間は途中で挫折しそうだという方は、ぜひ専門学校を選びましょう。
効果的な教材と参考書の選び方
簿記の学習教材選びは、自身の学習スタイルと目標に合わせることが重要です。初心者は図解やイラストが豊富な教材から始めると理解が進みやすいです。
特に工業簿記や連結会計は、良質なイラストなしに理解することは不可能です。
オススメの教材には、『
』や『サクッとうかる日商3級商業簿記テキスト ネットスクール』があります。また、ある程度の基礎力ができたアラ、過去問題集を利用することで試験に対する実践力を養います。
オススメの過去問には、『いま合格!日商簿記3級過去問題集 ネットスクール』、『スッキリうかる日商簿記3級本試験予想問題集 TAC』などがあります。
これらは、実際の試験で問われるポイントを効率的にカバーしている上、解説が本当にわかりやすいので試験対策として最適です。
これらの学習方法と教材を選ぶ際には、自分の学習習慣や理解度を考慮しながら、最も効果的と思われる手段を選びましょう。継続は力なり、計画的な学習で簿記資格の取得を目指してください。