米国公認会計士(USCPA)は、会計未経験でも転職できる?年収アップできる?
せっかくUSCPAに合格したから4大ファームに転職したい。でも他のキャリアも考えたほうがいいかな?
こんな疑問にお答えします。
会計未経験からUSCPA資格を取得して3年で年収倍増に成功しました。
今回の記事では実体験をもとに、会計未経験からUSCPAを取得して年収倍増するまでのキャリアステップ例も紹介しています。
この記事の内容
会計未経験者(30代以降)が狙うべき職種
30代以降の会計未経験者がUSCPAを取得したからといって、監査法人や大手企業の経理部に転職することはほぼ無理ゲーです。
ではどうすればいいのか?
経営企画部や事業部を狙うべきです!
実例紹介
ぼくが37歳でメーカー営業職のときの年収は600万円でした。
その後、2年間勉強して39歳でUSCPAを取得、某大手商社の事業部に転職して年収1,000万円を達成しています。
ぶっちゃけ、監査法人や財務コンサルタントにも選考書類を送ったのですが見事に全敗・・・
でもそれでよかったと思っています。
なにしろ昇進して年収は1,300万円、倍増です。
2020年6月時点の転職市場はどうでしょう?
転職エージェントで事業部・企画部の募集を見てみました。
今回検索に使ったエージェント
募集例1)某1部上場 経営企画部
募集条件 【必須】 予実管理や計数管理の実務経験(事業会社は経験不問です)英語力(メールや資料読み書きレベル) 【歓迎】 会計知識、公認会計士、米国公認会計士、MBA有資格者
仕事内容 重要会議運営及び資料作成(全社経営会議/カンパニー経営 定期報告) 年次計画及び中期計画立案 ■週次でのPL Forecast更新 ■月次での予実分析と対応策検討 ■その他カンパニー全般に関わる経営課題の解決およびその支援
募集例2)某1部上場 経営企画部
募集条件 【必須】 財務諸表を読み解く力がある方 Excelの基本スキルがある方(SUM、IF、VLOOKUP関数、ピボット)
仕事内容 経験スキルに応じて経営企画業務をお任せします。各事業別損益の管理、グループ各社の経営資料 作成、グループ各社の予算策定、予算管理、投資支援の検討・実行
いかがでしょう?
注目すべきは、資格保有者を求めている一方、業務内容は管理会計の基本的な分野ばかりということです。
事業部・企画部を選ぶ理由 管理会計
会計の勉強を始めるとわかることですが、財務会計は毎年のように会計基準が変更されます。
一方、管理会計はほとんど変化がありません。
しかも簿記2級程度の知識があれば十分です。
必要な知識は、予算実績管理、差異分析、レポーティング、そしてエクセルスキル。これらはどの部署にいても自分で伸ばすことができるのです!
未経験からUSCPAを活かすキャリアチェンジ例
ステップ1 6ヶ月
あなたが営業担当であれば、USCPAを勉強しながら予算管理や在庫管理、原価管理など経験とエクセルスキルを伸ばす実務を勝手に始めてしまいましょう。
簿記2級の管理会計を勉強すると効率的です。
ステップ2 6ヶ月〜1年
USCPAを取得したら所属長に報告、差異分析などをわかりやすく説明して、部内管理を提案しましょう。
新規拠点設立など会ったら絶好のチャンス!ぜひプロジェクトメンバーに入るべきです。
もしも部門長がネガティブな感じでも大丈夫、USCPA+αの経験を積んだ後なので転属、転職も視野に入れてステップ3にすすみます。
ステップ3 1年〜1年半
USCPA+αで事業部や企画部への転属、転職の志望動機を固めましょう。
志望動機で重要視されることは、過去の経験よりも転属、転職後に活躍することができるか?転職理由から志望動機、そして転職後の可能性を語るストーリーに矛盾がないかです。
全体をとおして
ぶっちゃけ、募集条件を100%満たすことなど無理ゲーですし、過去を変えることはできません。
しかし、過去をつなげることで未来への可能性を語ることはできます。
そのためのステップ1とステップ2なのです。
例えば、
USCPA資格+営業経験+管理会計=事業部や企画部での参謀としてキャリアチェンジといったストーリーです。
絶対に面接官の印象にささります。
その他のおすすめ転属、転職先
多くの方は、USCPAが目指す道は、会計のプロである監査法人や事業会社のCFOをしかないと思っているかもしれません。
しかし、こういった会計のプロがすすむ道は、プロというよりオタクに近い猛者が闊歩するレッドオーシャンです。
三度の飯よりも経理が好きという人以外は、USCPA+営業(もしくは生産・物流など)&マーケティング経験で事業部や企画部でのキャリアチェンジを目指すべきです。
会計知識のみで勝負する監査法人よりも、簿記2級程度の管理会計知識で十分ですし、何よりも現場経験が必ず役に立ちます。
その他の転属先、転職先の候補にしても、会計知識プラスアルファがもとめられる分野を選びましょう。
例えばあなたが物流部や生産部であれば、内部監査室は絶対おすすめです。
内部監査人がワークフローや原価計算もよくわからず、慌てふためく姿はよく見る光景です。
会計知識+物流・生産経験があれば、内部監査への道は最強のキャリアとなります。
もちろん、高額年収で長く務めることが可能ですよ!