USCPA米国公認会計士 キャリアアップ

【2020年最新】CPA 試験科目BECのおすすめ勉強方法

CPA試験を始めてみたけれど、思った以上に覚えることが多く先が見えない。

実際に合格した人はどのように勉強したのかな?

そういえば、本場米国ではどのようにして合格しているのだろう?

CPA受験については、米国のCPA通信教育大手Surgentや米国人ブロガーが、受験科目の勉強方法のコツを公開し、日本の資格予備校以上に頻繁に更新しています。

この記事では、ぼくが実際に受験したときの経験を参考にしながら、海外で公開されている最新の勉強方法やAICPA公開情報について解説します。

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今回は、AUDに続いてBECの特集です。

それでは行ってみましょう。

受験する順番

多くの予備校やブロガーはFARを最初に受験することを勧めていますね。しかし、2020年の状況を考えるとAUDを最初に受験することがおすすめです。

二番目がBEC, 三番目がFAR, 四番目がREGとすると効率的でしょう。

AUDが一番目とすべき理由は前回お答えしました。

では、なぜBECが二番目なのでしょう?Surgentはこう答えています。

ポイント

  • 広く浅く、様々な分野からが出題される。
  • 当分の間、出題傾向、内容ともに変更する予定がない

そのため、トピック毎に長所と短所が分かれやすく、短所を集中的に攻略することで効率的に点数を伸ばすことができるのです。

さらにいえば、簿記二級工業簿記と出題範囲が被っているので、CPA米国公認会計士試験の前座として取得しておくと良いでしょう。

ちなみに2020年のBEC合格率は67.95%で4教科中トップとなっています。(AICPA公式HPより)

【2020年度最新合格率】今年中に受験するべき理由とは?USCPA米国公認会計士試験難易度

AUDの記事でも述べましたが、ぼくが受験した2011年当時は、内部統制報告制度が整備され始めた頃で、頻繁に出題範囲が改定された時期でした。

受験科目の中身が改定されるほど、受験生にとって悲惨なことはありません。

実際に改定された年の合格率は下がる傾向にあります。2011年もそんな年でした(ToT)/~~~

2022年以降、コロナ禍から抜け出すと同時に多くの改訂が実施される可能性が高いです。

今のうちに合格しておきましょう。

友人や家族にCPA受験をすることを宣言する

こちらもAUD記事で書いていますが、無茶苦茶重要なので繰り返します。

あらゆる試験勉強に共通することです。まずは勉強する環境作りが合否のカギです。

Surgentでもこの点を紹介していることはさすがと言えるでしょう。

CPA受験勉強は、1年以上に続く長い道のりです。

周囲、特に家族の理解と協力なくしては、受験勉強という自分との戦いに打ち勝つことはできません。

ぼくの場合、ちょうど受験勉強中に娘が生まれましたので、子育てをしながらの受験勉強となりました。

子供が生まれたばかりの家庭、特に母親は休む暇がありません。当然、父親が多くの家事を分担する必要があります。

そこで、奥さんと以下の約束をしました。

家族との約束

  1. 4時起き、10時就寝
  2. 4時から6時は家のダイニングテーブルで勉強
  3. 7時から9時は会社の食堂もしくは近くのマックで勉強
  4. 10時就寝までは皿洗いなどの家事を手伝う。
  5. 合格後は年収1,000万円以上を獲得する

特に”5”が重要です。そして、いつも家族への感謝の言葉を忘れないようしましょう。

BEC(Business Environment & Concepts)試験の概要

BECでも再登場する必須アイテムがAICPA提供のBlueprintです。

出題形式、出題範囲、難易度とその割合など、受験勉強を始める前に把握しておくべき情報が満載です。

とはいえ、英文22ページ(AUDは32ページ)とそれなりの量ですので、この記事で簡単に解説していきますね。

概要

ビジネス環境全般について出題される科目です。

受験時間:4時間

出題形式:MCQ(選択問題)72問、TBSs(シミュレーション問題)8問

出題形式配点:MCQ 50% : TBSs 35% : Written Communication 15%

出題範囲と採点割合

AICPAホームページによると、BECの出題範囲は次のArea I〜Vのとおりです。

ビジネス実務上に関連する内容を幅広く網羅した内容となっています。

  • Area I    : 企業統治 17〜27%
  • Area II   :  経済概念17〜27%
  • Area III  : 財務管理 11〜21%
  • Area IV  :  IT情報技術  15~25%
  • Area V : 業務管理 15〜25%

それでは、一つずつ出題範囲の特徴を見ていきましょう。

Area I Corporate Governance 企業統治

試験の17-27%は「企業統治」から出題されます。コーポレートガバナンスと日本語にもなっている内容です。

受験戦略上、得点源となります。

Skill levels毎の出題範囲でも述べますが、暗記や理解度をはかるMCQでの出題が主です。

確実に点数につなげましょう。

しかも、AUDと出題が重なるCOSO 内部統制フレームワークが中心です。

ポイント

  • COSO:3つの目的
  • COSO:5つの構成様子
  • COSO:17の原則
  • COSO :87の着眼点
  • ERM(Enterprise Risk Management)
  • 内部統制、ERMの限界

上記のポイントは必ず抑えて置きましょう。

Area II Economic Concepts and Analysis

経済概論からの17〜27%の出題です。ミクロ経済学・マクロ経済学の入門版といった内容です。

  • 経済学一般
  • グローバリゼーションとマーケットの関係
  • 財務リスク

GDP、インフレとは何か?ニュースできたことはあるけれど、理解していない言葉は結構あると思います。

この際ですから、一般向けの経済学についての書籍を読んで楽しんで学習してみましょう。

MCQ選択問題では簡単な計算問題も出題されることに注意し

反復練習することで対策できると思います。

Area III : Financial Management

11〜21%は「財務管理」からの出題です。日本語にもなっているファイナンスと管理会計の分野です。

  • 資本構成
  • 運転資本管理
  • 投資の意思決定
  • ITの基礎とリスク

特に運転資本管理と投資の意思決定については分析スキルが問われます。

いわゆる意思決定会計で、TBS(シミュレーション問題)からの出題があります。

出題可能性が非常に高いので、できるだけ早くシミュレーション問題に着手しましょう。

英語といっても身構える必要はありません。パターンは限られているので、反復練習することで対応できると思います。

Area IV IT 情報技術

15〜25%は「IT 情報技術」からの出題です。

後述するSkill Level Remembering and Understanding及びApplicationが中心です。

したがってMCQ選択問題が中心です。

米国公認会計士として、企業CFOとして知っておくべき基本的な内容がほとんどです。

社会人としても常識的な内容、用語の説明ですので、受験勉強を中心にあやふやな知識を固めてしまいましょう。

Area V 業務管理

Operations Management「業務管理」というと耳慣れない言葉ですが、要するに管理会計分野です。15-25%出題されます。

用語の理解や原価計算、予算管理が中心になります。

簿記2級と領域が被っていますので、是非とも事前に取得しておくことをお勧めします。

全く知識がない営業職(僕のことです)でも集中して勉強すれば3ヶ月ほどで合格できますよ。

Skill levels(スキルレベル)毎の出題範囲

UPA試験は米国公認会計士として最低限身につけておくスキルをかきの4スキルに分けています。

Skill Level : Remembering and Understanding(暗記・理解度)

Skill Level : Application

Skill Level : Analysis

Skill Level : Evaluation

それぞれスキルで出題される分野が決められているので、あらかじめ把握しておくと戦略を立てやすくなります。

Skill Level : Remembering and Understanding (暗記・理解度)

25〜35%出題されます。

ERM, バリュエーション, IT, などが中心に出題されます。

両出題範囲ともにMCQで練習を積むと良いでしょう。

Skill Level : Application

最も出題割合が高く、50〜60%にもなります。

COSOフレームワークを使ったリスクの特定

経済指標(GDP, 消費者物価指数, マネーサプライ, などなど)

原価計算

意思決定や予算管理

などが中心です。

いずれも公式や解放が決まっています。

予備校のMCQ選択問題を繰り返し練習することで身につけましょう。

Analysis

20〜30%の出題割合です。

分析スキルが試されます。ちなみにEvaluation評価スキルはBECでは出題されません。

ラッキーなことに出題される下記分野が決まっています。

  • Area II Economic Concepts and Analysis(経済概論・分析):
    • ビジネスへのマーケット影響
  • Area III Financial Management(財務管理):
    • Working Capital(運転資本)
    • 意思決定(リースと購入の比較、投資の意思決定)
  • Area V Operations Management(業務管理)
    • 予算会計

Area I企業統治とArea IT(情報技術)からは出題されません。

出題形式毎の対策

BECは4教科の中で唯一Written Communication形式の問題が出題されます。

出題数と配点は以下の通りです。(AICPA公式HPより)

出題数

配点割合

MCQ(選択問題)

配点は50%です。

Wileyの問題集も購入して練習しましたが、出題頻度が低い問題もありおすすめしません。

CPA専門予備校の選択問題を中心に練習しましょう。

Abitusが作成しているMCカードを完璧仕上げておけば十分です。間違いなく合格できます。

とはいえ、 MCQの最初のテストレットで正答率が高いと、二番目のテストレットの難易度が上がるようになっています。

MCカードが9割できるようになった段階でAICPAのサンプル問題などでも練習すると安心です。

Simulations対策

配点は35%あります。

多くの受験生がMCQ対策に時間をかけて、Simulations問題対策を後回しにしていますが、全くお勧めしません!

何事もゴールを見据えることから始まります。

MCQと同時進行でSimulation対策を開始しましょう。

一つは、ゴールである合格レベルの英語力、理解度を図ることができます。

また、中にはMCQ選択問題を集めただけのような問題もあるので、Simulation問題に対する苦手意識がなくなりますよ。

Written Communication

4教科で唯一Written Communicationが15%出題される科目です。

日本人には勉強しにくい出題形式ですが、記述コミュニケーション力を試す問題であることを思い出してください。

つまり、書いてあることの正しさよりも、文章力・英語として成り立っていることが大事です。

部分点を取ることができますので、Abitusの回答例で文章構造を覚えて対策しましょう。

典型的な書き方は;

  1. 結論
  2. 理由(引用したCOSOフレームワークや原則)
  3. まとめ

関係代名詞などで長い難しい文章を書く必要はありません。

中学で習うSVO構文程度をつなげて書けば十分です。

模擬試験

試験時間は1科目4時間と長丁場です。

しかも、所々に採点されない問題や難問もあり、精神状態を安定させることも大事になります。

以下に代表的な模擬試験のリンクを貼っておいたので、参考にしてみてください。

特にAICPAは本物そっくりですので必須です。

まとめ

世の中には多くの資格があります。日本公認会計士、簿記、プログラミング関連、などなど

その中でもUSCPA米国公認会計士資格は、特に費用対効果が高いと思います。

勉強期間は1年〜2年、費用が100万円ほど。試験問題の難易度が毎年安定していて、難問・奇問はほとんど出題されない。

一方、資格取得後はキャリアップ、転職の機会が広がり、日本人サラリーマンでは数%しかいない年収1,000万円以上のチャンスが高まります。

つまり、費用対効果が非常に高い資格です。ぼく自身もこの資格取得後に仕事環境が激変しました。

「USCPAは意味ない」は本当?USCPA取得で年収倍増は可能です【実例紹介】

もちろん、人生・仕事の目標・目的は人それぞれです。ただ、せっかく人生の大半を費やす仕事。少しでも楽しむことができるようにしたいとは思いませんか?

USCPA米国公認会計士資格は、そんな思いをかなえる一つのきっかけになると思います。それでは。

 

 

 

 

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