USCPA米国公認会計士 キャリアアップ

【2020年最新】USCPA 試験科目AUDのおすすめ勉強方法 【米国人はみんな知っている】

CPA試験を始めてみたけれど、思った以上に覚えることが多く先が見えない。

実際に合格した人はどのように勉強したのかな?

そういえば、本場米国ではどのようにして合格しているのだろう?

こういった疑問にお答えします。

当然ですが、CPA受験の勉強方法については、米国のCPA通信教育大手Surgentや米国人ブロガーも情報を公開しています。

さらにAICPA米国公認会計士協会のHPは情報の宝庫!絶対にチェックしておくべきです。

やはり現場に近いだけあって、日本よりも更新頻度が非常に高いですね。

この記事では、ぼくが実際に受験したときの経験を参考にしながら、こうした海外で公開されている最新の勉強方法やAICPA公開情報について解説します。

できるだけ要点を絞っていますので、よかったら参考にしてください。

管理人プロフィール

2011年にUSCPA試験全科目に合格、2014年にAICPAに登録しています。

それでは行ってみましょう。

受験する順番

多くの予備校やブロガーはFARを最初に受験することをすすめていますが、状況が変わってきました。

米国の大手CPA講座Surgentによると、2020年はAUDを最初に受験することがおすすめです。

二番目がBEC, 三番目がFAR, 四番目にREGの順番になっています。

なぜ、AUDが最初なのでしょう?

理由

  • 2021年7月に試験内容が改定される?!今のうちに集中勉強、合格しておきましょう。
  • コロナ禍の影響で2022年までReporting Standards(様々な報告基準)の改訂が遅れる。
  • 上記の理由で過去問の反復練習が効率的

ぼくが受験した2011年当時は、内部統制報告制度が整備され始めた頃で、頻繁に出題範囲が改定された時期でした。

受験科目の中身が改定されるほど、受験生にとって悲惨なことはありません。

以下は合格率推移のグラフです。

2011年を見てください。

試験内容が大幅改定された2011年・・・

合格率が急降下・・・・

2011年はそんな年でした(ToT)/~~~

2021年、コロナ禍から抜け出すと同時に多くの改訂が実施される可能性が高いです。

今のうちに合格しておきましょう。

友人や家族にCPA受験をすることを宣言する。

あらゆる試験勉強に共通すること、それは勉強する環境作りです。Surgentでもこの点を真っ先に紹介しています。

CPA受験勉強は、1年以上に続く長い道のりです。(1年以内に合格する強者もいますが)

周囲、特に家族の理解と協力なくしては、受験勉強という自分との戦いに打ち勝つことはできません。

ぼくの場合、ちょうど受験勉強中に娘が生まれましたので、子育てをしながらの受験勉強となりました。

子供が生まれたばかりの家庭、特に母親は休む暇がありません。当然、父親が多くの家事を分担する必要があります。

そこで、奥さんと以下の約束をしました。

  1. 4時起き、10時就寝
  2. 4時から6時は家のダイニングテーブルで勉強
  3. 7時から9時は会社の食堂もしくは近くのマックで勉強
  4. 10時就寝までは皿洗いなどの家事を手伝う。
  5. 合格後は年収1,000万円以上を獲得する

特に"5."が重要です。家族も目標がなければ、モチベーションを維持できません。

そして、いつも家族への感謝の言葉を忘れないようしましょうね。

AUD試験の概要

AUDのみならず、CPA試験の内容を把握するための必須アイテムがBlueprintです。

AICPA Study Materials(CPA受験勉強情報が満載です!)

出題形式、出題範囲、難易度とその割合など、受験勉強を始める前に把握しておくべき情報が満載!

とはいえ、英文32ページとそれなりの量ですので、この記事で簡単に解説していきますね。

試験概要

  • 受験時間:4時間
  • 出題形式:MCQ(選択問題)72問、TBSs(シミュレーション問題)8問
  • 出題形式配点:MCQ 50% : TBSs 50%

出題範囲と採点割合

AICPAホームページによると、AUDの出題範囲は次のArea I〜IVとなっています。

Area出題範囲出題割合
I倫理、専門家としての責任、一般原則15 - 25  %
IIリスク評価と監査計画の評価20 - 30 %
III監査手続きの実行と監査証拠の取得30 - 40 %
IV監査結果、監査報告書の作成15 - 20 %

それでは、一つずつ出題範囲の特徴を見ていきましょう。

15−25%は「倫理、専門家としての責任、一般原則」から出題

Area I Ethics, Professional Responsibilities, Standards, and Fundamental Principles : 15-25%

Skill levels毎の出題範囲でも述べますが、暗記や理解度をはかるMCQでの出題が主です確実に点数につなげましょう。

20-30%は「リスク評価と監査計画書の評価」からの出題です。

Area II Assessing Risk and Developing a Planned Response : 20-30%

この分野は単純な暗記は通用しません。

監査の全体的な流れを理解することが重要です。ざっくり書くと;

  1. 監査計画
  2. リスク評価
  3. リスク評価結果に応じた手順作成

勉強していると、どうしても各分野の暗記に頼ってしまいますが、いつでも監査の流れを意識しておくようにしましょう。

30〜40%は「監査手続きの実行と監査証拠の取得」からの出題です。

Area III : Performing Further Procedures and Obtaining Evidence

最も時間をかける必要がある分野です。

理由

  • 出題割合が30〜40%と最も高い。
  • 後述するSkill Level “Analysis and Evaluation”の問題、Simulation問題が多い

この分野の出題割合が高く、問題も難しいということです。

おすすめの勉強方法

早めにSimulation問題練習を開始することがとにかく大事です。

ある程度テキストを理解した段階で、繰り返し解くようにしましょう、

当然、ほとんど解けませんので、テキストやGoogleを利用してかまいません。

早めに着手する理由は、Simulation問題を解いていくと、監査の実務の一旦を体験することができるためです。

MCQが簡単に見えてくるという効果(錯覚?)もありますよ。

15〜20%は「監査結果、監査報告書の作成」からの出題です。

Area IV Forming Conclusions and Reporting

後述するSkill Level Remembering and Understanding(暗記・理解度)が中心になります。

英文監査報告書を暗記する必要があり、日本人泣かせの分野です。

おすすめの勉強方法

ぼくの場合は、とにかく音読して定型文を覚えました。黙読は時間の無駄です。

ひたすら、音読しましょう。

1度音読したら、2度目からはテキストを見ないで読むアウトプット中心の練習です。

通勤中に小声で呟いたり、車の中で大声で音読することもおすすめです。

Skill levels(スキルレベル)毎の出題範囲

AICPA Blueprintにはスキルレベル毎の出題が後悔されています。

スキルは以下の4レベルに分かれていますので、それぞれの出題分野を抑えた上で受験勉強をすると効率的です。

以下の出題割合をみると分かる通り、"Remembering and Understanding"と"Application"で60-80%の点数を獲得可能です。

一見するとMCQ選択問題をやっておけば大丈夫。と錯覚してしまいそうですが、MCQ選択問題は前述の通り50%ということを忘れないでください。

つまり、Simulations問題でApplication問題がある程度出題されるということになります。

スキルレベル概要
Remembering and Understanding30-40% 暗記・理解度を図るレベルです。一般的な監査等についての知識が問われます。
Application30-40% 知識、概念、テクニックを使った実務について問われます。
Analysis15-25% 監査証拠を発見、分析するための各分野の相互関係についての理解が問われます。
Evaluation5-15% 結論を判断したり、監査で直面する問題の検査や評価について問われます。

Remembering and Understanding(暗記・理解度)

主にArea I & Area IVからの出題が多いです。

両出題範囲ともにMCQで練習を積むと良いでしょう。

Area IV監査報告書では、書式、定形文について出題されます。

Application

4つのAreaから満遍なく出題されます。

主に新米CPAが直面する専門家としての責任や書類、日常業務について出題されます。

標準的な監査計画やクライアントへの手紙などもこのレベルに入ります。

Analysis and Evaluation

Area II およびIIIは、分析などが必要とされるこのレベルが出題されます。

例えば、専門家としての難しい判断が必要とされる監査証拠の十分性や妥当性についての報告などです。

より具体的には、クライアント状況から重要な内部統制を見極めたり、監査リスクを評価した上で、文章を作成するといったシミュレーションが出題されます。

難易度が高い分、配点が高い問題です。あきらめずに部分点だけでも勝ち取りましょう。

出題形式毎の対策コレだ!

米国公認会計士USCPA試験を出題形式毎に分類すると下記の表のようになります。

全て2019年公開のAICPA Blueprintから作成しています。

まずは、出題数

科目試験時間MCQ 選択問題シミュレーション記述コミュニケーション
AUD4時間728-
BEC4時間6243
FAR4時間668-
REG4時間768-

次に配点です。

科目MCQ選択問題シミュレーション記述コミュニケーション
AUD50%50%
BEC50%35%15%
FAR50%50%
REG50%50%

MCQ選択問題

Wileyの問題集も購入して練習しましたが、出題頻度が低い問題がかなり掲載されていておすすめしません。

CPA専門予備校の問題を中心に練習しましょう。

CPA資格予備校Abitusが作成しているMCカードを完璧仕上げておけば、間違いなく合格できます。

理由は50%と配点が高いこと、難問奇問は出題頻度が非常に低いか、採点対象となっていないためです。

AbitusのMCカードはその点、出題頻度が高い基本問題が中心です。

注意点は、MCQは最初のテストレットで正答率が高いと、次のテストレットで難易度が上がることです。

その結果、本番で見たことがないような選択問題が出ることがありました。

慌てずに、思い切ってカンで答えてしまいましょう。

基本問題で点数を取れるので、十分に合格できます。

Simulations対策

配点は50%あります。

多くの受験生がMCQ対策に時間をかけて、Simulations問題対策を後回しにしていますが、全くお勧めしません!

何事もゴールを見据えることから始まります。

MCQと同時進行でSimulation対策を開始しましょう。

理由は二つあります。

  1. ゴールである合格レベルの英語力、理解度を図ることができます。
  2. 実務に近いので、監査業務の流れを理解することができます。

また、前述したようにArea II「リスク評価と監査計画書の評価」とArea III「監査手続きの実行と監査証拠の取得」からの出題が多いです。

Simulationを解きながらこれらの分野のテキストを読み込んで理解に向上に努めましょう。

最速で実施すべし!模擬試験対策

試験時間は1科目4時間と長丁場です。

しかも、所々に採点されない問題や難問もあり、精神状態を安定させることも大事になります。

以下に代表的な模擬試験のリンクを貼っておいたので、参考にしてみてください。

AICPAサンプル問題 CPA Exam Sample Tests & Tutorial

こちらも無料 Gleimフリー問題集

まとめ

米国公認会計士資格USCPAライセンスは、キャリアに全く役に立たないというブログ記事も散見されます。

確かに、業種や職種によっては必要ないということはあるかもしれません。

日本企業の経理実務では、むしろ簿記1級の方が実用的でしょう。

一方、営業などの経理職以外から米国公認会計士USCPAライセンスを通してキャリアアップ、転職、年収アップにつなげる人たちも確実にいます。

今回の記事では試験概要を中心に効率的な勉強方法を紹介しました。

USCPA受験勉強は1年以上になる長丁場です。

一番の合格の秘訣は、いかにモチベーションを保つことができるかにかかっているかもしれません。

合格後は確実に明るいキャリア天職が待っています。一歩一歩、積み重ねていきましょう。

今回の記事が皆さんの受験勉強戦略の参考になると嬉しいです。

それではまた。

 

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