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マーケティングその1 今更聞けない、そもそもマーケティング戦略って何?

転職面接では、「弊社にとって有効なマーケティング戦略についてあなたの考えを教えてください。」とかなり具体的な質問をされることがあります。でも、日々、営業に打ち込んでいる営業マンは、マーケティングや戦略について考える時間なんてない!という人がほとんどではないでしょうか?

そこでマーケティング戦略について簡単にまとめてみました。

目次

  • 戦略とは?
  • 戦略は目的と戦術をつなげる
  • プッシュマーケティングとプルマーケティング
  • 面接ではどう答える?

戦略とは?

いきなり結論です。

マーケティング戦略とは、「市場で企業が勝ち続けるためにやるべきことのリスト」これにつきます。

学問としては諸説ありますが、このように考えるとスッキリすると思いませんか?

もともと、戦略論は国家間の戦争で勝つための理論として発展してきました。古くは孫子がありますよね。「敵を知り、己を知れば百戦危うからず」はあまりに有名、現代のSWOT分析にも通じます。

注意することは、この二つには大きな違いがあることです。国と国との戦争であれば、相手を叩き潰すことが目的ですが、市場での戦いでは相手を直接叩くことはできません。

実際に競っているのは、お客さんからの人気です。これは、恋愛に似ていませんか?意中の女性と恋のライバルの三角関係のようです。相手を振り向かせることに頭を悩ませたことを思い出してゲーム感覚でマーケット戦略を考えてみましょう。

戦略は目標と戦術をつなげる

ちょっと話を変えますが、戦術と戦略の違いについて考えてことはありますか?

諸説ありますが、日本で最初に戦術と戦略について定義した人物は、明治維新で活躍した倒幕軍総司令大村益次郎だと言われています。

「Tactics タクチーキ(戦術)のみを知ってStrategy ストラトギー(戦略)を知らざる者は、ついに国家をあやまつ」とは大村益次郎の言葉です。

軍事用語によると、戦略は戦いに勝つために兵力を総合的・効果的に運用する方法で、大局的・長期的視点で策定する計画手段。

戦術は、戦いに勝つための戦地での兵士の動かし方など、実行上の方策のことだそうです。

これをマーケティングに置き換えると、

戦略は、大局的・長期的な経営目標(=ミッション)達成のために、市場で勝ち続けるための経営リソースを総合的・効果的に運用する方法、

戦術は、実際に顧客を掴み取るための営業部隊の動かし方、営業上の方策といえそうです。

つまり、会社の目標→戦略→戦略 とつながることになりますね。

プッシュマーケティングとプルマーケティング

プッシュ型は、売り手が直接、顧客にアプローチする戦略、プル型は見込み顧客が売り手にアプローチしてくるように仕掛ける戦略です。

プッシュ型は、主に新規参入や新規開発商品のためのマーケティングです。ターゲットを絞り込み、差別化商品やサービスを売り込むチャレンジャー戦略です。

プル型は、企業がマーケティングの主体となり、半ば強制的に情報を発信します。テレビCM, バナー広告など、典型的なリーダー戦略です。

面接ではどう答える?

営業マンを新規で採用したい企業はどのような営業マンを求めているでしょうか?

答えは、営業マン募集であればプッシュ型マーケティングの経験者、経営企画や管理会計であれば、プル型マーケティング経験者です。

少なくとも私が面接した企業でリーダー戦略つまりプル型マーケティングを実行するために営業マンを新規採用したいという企業はありませんでした。

たとえ、大企業でその業界でNo.1のシェアを誇っていてもです。理由は、大企業であっても営業マンに期待することは新たな市場開拓という意味のマーケティングであるためです。

既存商品、既存市場のシェア維持のために営業マンを新規で採用したいという企業は少ないでしょう。そのため、プッシュ型マーケティングで新しい商品、新しいサービスを世の中に提案した経験者が重宝されます。

逆に、管理会計や経営企画は守りのプロです。リーダー戦略つまりプル型マーケティングを実行、戦略の進捗管理をした経験が求められます。

もちろん、経験豊富な営業マンであれば、両方のマーケティングを実行した経験があるはずです。求められる職種を考慮して、経験談を答えると良いでしょう。

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